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ロック魂再燃!いま「オヤジバンド」の時代!

いま全国各地で、ロック好きの中高年に向けた“オヤジバンド”コンサートが開催されていることをご存知ですか?

「オヤジロック王」の座は、どのグループに!?



会場全景。ステージに立つのは“直訳ロック”とギターテクで観客を魅了するゲストの「王様」

8月13日、「OYAJI'S ROCK BAND CONTEST Vol.2」が東京・赤坂の東京全日空ホテルで開催されました。
参加資格は自称OYAJIのメンバーが居るアマチュアバンドであること。年齢制限はありません。グランプリである「オヤジロック王」に輝けば、かのローリングストーンズがレコーディングしたと言われる東芝EMIの通称 「伝説の3スタ」でレコーディングする権利と同ホテル食事券が得られます。
今年も全国津々浦々53組の応募が集まり、書類選考で10組を選出。2回目にあたる今回は、37歳から57歳までの熱き“OYAJI”がここ赤坂に集結すると聞き、終演後、STAGE世代を中心に話を聞かせてもらうことに。総面積1,565平米にわたる大宴会場・プロミネンスには、大ステージの両隣に300インチの巨大スクリーンが設置され、巨大スピーカー、そしてミラーボールまで用意。広大な観客フロアには600人強の老若男女が来場し、生ビール片手にライブスタートを待ち焦がれる姿が目立ちました。

オープニングアクトには、東京全日空ホテルのスタッフによるコーラスグループ「G.O.P.」(グレード・オヤジ・プレーヤーズ)がロックンロールを熱唱。続いて1組目に、ザ・ローリングストーンズの「Start me up」をカバーした、2年連続出場の「THE HEAT(ザ ヒート)」(熊本県菊池市)が登場しました。ラメ入りシャツに赤パンツという姿のボーカリストは、スポットライトが追いきれないほどステージを動きまわり、観客の目をくぎ付けに。この「THE HEAT」を応援するため駆けつけたのが、去年の優勝バンド「DEEP PURPLIN(ディープパープリン)」の面々。リーダー・和田さんによれば、前回意気投合し、いまでは気心の知れた音楽仲間なのだとか。同メンバー・岡田さんは、「ここまで大規模なイベントは珍しい。 近頃こうした中高年向け音楽コンテストが急に増えた」と語ります。

「メンバーとは、学生時代の仲間みたいにケンカできる仲」

着崩した白いスーツ、ラメのスカーフがお洒落な「Chisato CCB」

STAGE世代ならではの渋さを発揮!「KINEZUKA BAND」

そんな中高年向けコンテストに数々出場し、独特の存在感を見せているのが、カルメンマキ&オズの「崩壊の前日」をコピーした「Chisato CCB(チサト シーシービー)」(千葉県千葉市)。もともとエンジニア系企業の同期メンバーで、1978年からいままで同メンバーで活動を継続する老舗バンドです。しかしながら今回はメンバーの一人が海外出張となり、メンバーの子供らが急きょ“サポート・チルドレン”として参加。そんなウラ事情をまったく感じさせないパワーみなぎるステージを見せてくれました。ドラムの亀井朗さん(53歳)は「緊張したけれど、今回の出来は80点くらい」と終始笑顔。ベースの福山浩さん(51歳)は、「皆オトナで、信頼のおける仲間だからここまで続けてこられた」とバンドを長続きさせる秘訣を教えてくれました。

同じく「仲の良さこそ、バンド活動の源」と語ったのが、全員STAGE世代で、ヴァニラファッジの「キープミーハンギングオン」をコピーした「KINEZUKA BAND(キネヅカ バンド)」(神奈川県横浜市)。ボーカルの原則行さん(54歳)によれば、「もともとスキーに遊びに行くような遊び仲間だったが、いつしかバンドを組むようになった」のだとか。ベースの長島光男さん(53歳)は「振り返ってみれば、50を超えて、学生時代のようにケンカができる関係は貴重」と感慨深い表情。

「音楽活動は生きる張り合いにも通じる」(ドラム・池畑雅樹さん・54歳)「将来は“KANREKI BAND”に名を変えて活動を続けたい(笑)」(ギター・井上大さん・53歳)といった和やかな声が続きました。

「昭和25年生まれのメンバーで…」という記事に目を奪われた

「こと姫BAND」は、エレキ琴サウンドで観客を異空間へ

昭和25年生まれのメンバーによる「ザ・プレイベンチャーズ」

「イベント出演が決まったら、まるで湯沸機のようにパッと熱く燃えて練習する(笑)」と笑顔で応えてくれたのは、広島県広島市から駆けつけた「こと姫BAND」のギター・鈴木博さん(55歳)。出場2回目となる今回は、独自のエレキ琴サウンドで、寺内タケシとブルージーンズの「テストドライバー」を熱演、会場を魅了しました。“琴姫”役の菅田裕子さん(50歳)の家族に鈴木さん家族がジョイントして結成という経緯から、アットホームな雰囲気も当然かもしれません。

こうした話を聞いていると「バンド活動は、旧来のつながりがないと難しいのでは」と思うかもしれませんが、そうとは限りません。「朝日のあたる家」(ザ・ベンチャーズ)を聴かせてくれた「ザ・プレイベンチャーズ」(東京都大田区)のギター・渡部操さん(56歳)の場合、音楽雑誌に掲載されたメンバー募集から音楽仲間を得ました。「働き盛りの若い頃は、音楽から離れていた」という渡部さんの気持ちを再燃させたのは、《昭和25年生まれのメンバーでやっています》と書かれたメンバーを募集する記事でした。
「自分と同い年生まれの人たちの活動を知って、「もう一度やりたい!」という気持ちが沸々と湧いてきたんです。その後は皆に励まされながら、仕事の合間をぬって、一時期は腱鞘炎になるくらい練習に明け暮れました」

今日は、この日のために用意したタキシードでメンバー全員がピシッと決めて、ステージへ。
「演奏の途中、応援に駆けつけた妻の姿が目に入ったときは、思わずウルッときましたね」。照れながらも晴れ晴れとした表情を見せてくれました。

栄えあるグランプリ「オヤジロック王」に輝いたのは、一番目に登場した「THE HEAT」。準グランプリには「ザ・プレイベンチャーズ」が選ばれました。そのほかSTAGE世代では「Chisato CCB」がTBSラジオオンテナ賞を、「KINEZUKA BAND」は東京全日空ホテル賞を獲得。一同の揃ったステージとそれを見守る会場は興奮のるつぼと化しました。主催の東京全日空ホテルによれば、すでに次回の問い合わせもあり、来年Vol.3の実施も検討中とのこと。ロック好きの方は「オヤジバンド」の醍醐味を、実際に体感してみてはいかがでしょうか。

取材・文:渡部由美子

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