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トップページ > エンターテイメント > コラム【美術館と街めぐり】 > MASTERが行く東京再発見 港区

MASTERが行く東京再発見(1/2)

葛飾区

河川や水元公園など、自然の中に商工住の密集地が広がる葛飾区。
今回は、同区の中でも映画の舞台にもなった下町情緒溢れる町
「葛飾柴又」を、MASTERの河根徹さんに案内してもらった。

参道を歩く今回の案内人、河根徹さん。高校時代を過ごした柴又は想い出深い街の1つ。最近は、奥様と一緒にお散歩に来ることが多いとか
帝釈天へと続く参道。団子や煎餅、飴、最中など、食べ歩きも楽しめる
1999年、柴又駅前広場に建立された「フーテンの寅さん像」。参道の方を振り返っている

映画「男はつらいよ」や漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台となったことで、全国にその名が知れ渡った葛飾区は、江戸川や荒川など、河川に囲まれた下町。東京都の東の端に位置し、北は埼玉県、東は千葉県と接している。

「私にとって“寅さん”は、憧れの人でも珍しい人でもないですね。昔、この辺りには彼のような人がたくさんいましたし、自分の身内にもいましたから(笑)」と話すのは、生まれたときからこの町の隣に住んでいるMASTERの河根徹さん。今回は、河根さんが高校時代に通いつめた柴又を案内してもらった。

まずは、柴又駅から帝釈天参道へ。河根さんのお気に入りは、約130年続いているという茶店「 木屋老舗」。帝釈天ができるまでは、宮大工や彫刻師の世話もしていたというこの店は、「男はつらいよ」が始まってから、出演者やスタッフの世話を焼き続けた人情味溢れる老舗だ。香ばしく、やわらかいヨモギ団子に、程よい甘さのあんこがのった名物「草だんご」は、寄れば必ず買って帰るという。

「昔は一面田んぼでね。?西米という良質の米もあったし、江戸川の河川敷でヨモギも採れたから、材料には困らなかったんですよ」とは、5代目女将の石川光子さん。現在は、全国から厳選した素材を取り寄せ、品質と味を守り続けている。

続いて向かったのは、帝釈天の手前にある「園田神仏具店」。木彫職人の3代目園田秀夫さんによれば、先代は帝釈天の彫刻も手がけたのだとか。

「おすすめは、手作りの「はじき猿」(850円)。“災難をはじき去る(サル)、運をはね上げる”ということで、縁起のいい郷土玩具なんですよ」と園田さん。

そして、いよいよ「柴又帝釈天」へ。1627年に創立されたこの寺は、正式には「経栄山題経寺」という日蓮宗の寺院。境内は、増長・広目の二天王を安置した「二天門」、名人・坂田留吉棟梁が仕上げた総欅造りの「帝釈堂」、本堂の「祖師堂」、文化・文政の頃の建築様式が見られる貴重な「釈迦堂(開山堂)」、地上約15mの「大鐘楼」、日本一大きい南天の床柱を誇る150坪の「大客殿」、その前に広がる「邃溪園」、法事や催し物で使われる「鳳翔会館」などで構成されている。

すべてが壮大かつ芸術的な造りだが、なかでも圧巻は「彫刻ギャラリー」内で見られる「帝釈堂」の内外に施された数多くの木彫だ。外壁をめぐる10枚の「法華経説話彫刻」は特に細微な作品で、欅材の木彫は近世法華経美術の頂点を極めている。数年前までイラストレーターとして活躍していた河根さんも、ここは大好きな場所らしく、「何時間見ていても飽きない」と、すっかり見入っていた。

最後に訪れたのは、地元ゆかりの事業家・山本栄之助氏の住居として使用され、1991年に区が一般公開した「山本亭」。建物は長屋門や土蔵、茶室、書院庭園、ステンドグラスなど、和洋折衷様式。大正浪漫が随所に感じられる居宅内では、お茶やお菓子を愉しみながら、優美なひとときを過ごすことができる。

「抹茶を飲みながら、いつもまったりしてしまいます。美しいツツジが見られる5月頃が、特におすすめです」

取材後、河根さんは江戸川の「矢切の渡し」へ。現在、千葉県松戸市にお住まいの河根さんにとって柴又と松戸を結ぶこの舟は、交通手段の1つでもあるのだ。

「たまに乗ると風情があっていいですよ。もっとも子供の頃は、もう少し下流を泳いで渡っていたんですけれどね(笑)」


木屋老舗
葛飾区柴又7-7-4 03-3657-3136
営業時間/7:00〜19:00 定休日/年中無休

特選のコシヒカリと筑波山麓のヨモギを使った
名物「草だんご」は1皿¥400。土産用(¥600〜)も

明治時代から続く、老舗の彫刻店。
参道内に系列店が3つあり、神仏具
のほか、木彫、土産物などが並ぶ

園田神仏具店
葛飾区柴又7-6-14
TEL: 03-3657-5997
営業時間/8:30〜17:00 
定休日/年中無休

世話好きな5代目
女将・石川光子さん
参道をはさんで持ち帰りや土産等の
販売店と喫茶店の2店舗がある

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