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バ−バラ寺岡さん  (Stage Style 2003年1月号)

原因不明の難病「膠原病」をわずか4ヶ月で克服
いつまでも若く美しくある、バーバラ流健康法とは?


バ−バラ寺岡さん

長い長い病魔との戦い

シミはおろかくすみさえないマットな肌、艶やかで豊かな髪……。「いつまでも若く美しく元気にいたい」というバーバラ寺岡さんは、57歳になった現在も、体重50kg・ウエスト59cmという驚くべきプロポーションを維持している。

「実は、16〜17歳のときにものすごく太ってしまって、67kgもあったのよ」
そのため、当時は水泳をはじめとする様々なスポーツにチャレンジ。食事面でも、生野菜、油抜き、砂糖抜きなど、あらゆるダイエット法を試した。
「けれど、痩せるどころか、体重は増える一方。やがて拒食症と過食症になって、ついに18歳のとき吐血。十二指腸潰瘍を患い、胃の半分と十二指腸全部を摘出したんです」

ところが、それでも体重は減らない。それどころか髪は抜け落ち、顔中シミだらけに。さらに体がむくみだし、生理が止まってしまった。
「ダイエット研究所に通ったら、今度はコレステロール値が320mg/dlに上がって。その頃、ひどい貧血と低血圧で朝も起きられなかったのに、レバーやお肉は禁止でしょう。本当に困ったわ」

その後、増血剤を打つなどして、一時的に貧血を治したものの、出産後に再発。ひどい眩暈と貧血、全身のむくみに襲われる。そして、今から16年前のある朝、その病は遂に姿を現した。
「目が覚めたら、膝から下に腐ったバナナみたいな斑点がボコボコできていて、痛くて歩けない。病院へ行くと、結節性紅斑という膠原病と診断されました」

膠原病とは、免疫機構が過剰に反応したり、異常な働きをすることによって、血管、皮膚、筋肉、関節、内蔵などに同時多発的に発熱、関節痛などの様々な炎症を起こす病気。原因不明で治療法が確立されていないため、慢性的な経過を辿ることが多く、難病と言われている。
「お医者さんにどれくらい生きられますかと聞いても、わかりませんと答えるし、治りますかと聞いても、治った人はいませんと答える。慢性関節リューマチと骨粗鬆症も併発していたから、寝返りも打てないほど痛くてね。もう、どうしたらいいのって途方に暮れていました」

私を救ってくれた川島先生

膝から下の斑点を化粧でカバーし、さらに厚手のタイツをはいて仕事場へ。病魔に犯されながらも、気丈に仕事を続けていたバーバラさんは、ある日、雑誌の対談で運命を変えるひとりの学者に出会う。日本の栄養学の第一人者、故・川島四郎先生だった。
「膠原病は、細胞と細胞をつないでいるコラーゲンの異常で起こる“コラーゲン病”。要するに、コラーゲン不足が原因だと言われたんですよ」
コラーゲンは細胞同士をくっつけるタンパク質で、皮膚、髪、骨、内蔵にも含まれているもの。骨と骨をつなぐ軟骨の50%を占めており、不足すると関節に痛みを感じやすくなる。

実は、30年前に電子レンジ料理の開発に携ったというバーバラさん。調理データを出すため、20代の前半にあらゆる食材を生から電子レンジで調理した、ゼラチン質を失った料理ばかりを食べていた影響もあってか、コラーゲンが異常に不足していた。
「コラーゲンって、皮とか骨の付いた肉や魚をコトコト煮込んで、初めてゼラチン質になるんですよ。私の場合は、ダイエットもしていたから、ササミを電子レンジでチンするような食生活。それで、すっかり“つなぎ”がなくなっちゃった」

さらに、川島先生はバーバラさんに、朝起きられないのは低血圧なのではなく、低血糖なのだと指摘した。
「私、砂糖抜きダイエットをしていたでしょう。でも、脳って寝ている間に角砂糖14個分ものブドウ糖を消費するんですって。だから、寝る前と目覚めた後に、ゼラチンと生姜、黒砂糖をお湯で溶いて飲みなさいと言われたの。試してみたら、1日でスッキリ目覚められるようになって…。1週間後には、なんと関節痛が治っていたの!」
ひょっとしたら、膠原病も治るかもしれない――バーバラさんが希望を見出した瞬間だった。

バ−バラ寺岡さん

バーバラ特製
若さと健康を保つレシピ

●朝晩に飲む「コラーゲン生姜湯」
水大さじ1と粉ゼラチン5gをコップに入れ、黒糖大さじ1、おろし生姜小さじ1、活力塩をひとつまみ加える。熱湯1カップを注いで混ぜれば出来上がり!
●若返りデザート「マンゴーゼリー」
粉ゼラチン5gを50ccの熱いお湯に振り入れて、よく混ぜ、完全に溶かす。100%のマンゴージュースを200cc加えて混ぜ、コップやゼリー型に注ぎ分け、冷やして固めれば完成!

4ヶ月で膠原病を克服

ほどなくしてバーバラさんは、痛い足を引きずりながら、“不老長寿”研究の先進国、中国へと旅立つ。
「食の効能を研究している考古学者に会って、古文書に書かれていた歴代の女帝や皇帝たちが食べていたものなどを全部書き写してきたのよ。彼らが一番恐れていたのは毒殺。そのため、毒を飲まされても大丈夫なように、“あるもの”を携帯して飲んでいたのね」
“あるもの”とは、80歳まで更年期がなかったといわれる則天武后や、72歳まで自前の歯を維持していたという西太后が飲んでいた秘薬。その名も大棗梅肉。これは、腎障害改善作用に優れた大棗(赤いナツメ)と肝機能を高める梅肉、そして林檎、蜂蜜、黒糖を煮詰めたもの。煎じるのに3時間もかかるため、現在は、紀州にある梅肉メーカーに特注している。

「ほかにも、お茶は抗酸化作用のある蓬茶を飲んだり、鉄分を摂るために鉄鍋で調理したり、木綿から内臓を冷やさない絹の肌着に替えたりしましたね。そして、1ヵ月半でコレステロール値を320から180へ下げることに成功! 見事4ヶ月で膠原病を克服したんです」
ホラ、とパンツの裾をめくるバーバラさん。そこには、シミ1つない細くて美しい脚が伸びていた。

情けは自分のためならず

ところでバーバラさんは、料理研究家のほかにも、30以上の特許をもつ生活用品発明家、和装のエキスパートなど、さまざまな肩書きをもつ。
「両親が他界して、子どもが巣立ったこれからが、私の人生の本番であり青春。何をするにも“不可能”はないと思うわ」

闘病生活をはじめとする、これまでの様々な経験に支えられた確かな自信とプラス思考。それらが、バーバラさんをさらなる新しい道へと導いていく。
「人間、やりたいことがなくなったらおしまいでしょう? 何かに夢中になっていれば、たとえ死に神がお迎えに来たとしても『今、忙しいんだから後にしてよ!』って言えるじゃない。次に来たときも、やっぱり忙しいから、結局追い返しちゃうんだけどね(笑)」

それを繰り返していれば、そのうちきっと、死に神も諦めて来なくなる。バーバラさんは、そう信じている。
「この世で一番の財産は、自分の中にある遺伝子。先祖から受け継いだ情報をいかに引き出して、いかに元気で長生きできるか。それが私にとって大切なことね」

だから、自分の命を守る方法を一生懸命に考えているの、と言ってバーバラさんはニコッと微笑んだ。
「“人の為”って何だか嘘臭いじゃない。漢字でも“人”と“為”を合わせると“偽”という字になるでしょう。病気のときだって、私は自分が生きたいから、自分のためだけに必死で研究したのよ。今は、その結果、同じ病気に悩む多くの人の役に立つことができただけ」

自分のために一生懸命やったことこそが、いつかきっと本当に人のためになるものへと変わる――バーバラさんが世に送り出し続けている数々の料理や生活用品、ファッション、美容・健康法は、そんな強い信念から生まれたのかもしれない。

フェースパウダー、チーク、リップスティックが1つになった、ベネフィットのハンドミラーコンパクト「グラマレットアンサンブル」が最近のお気に入り。バラの絵を自分で加えたところ、友人にせがまれ、10個ほどプレゼントした バーバラさんこだわりの健康食。成長ホルモンの分泌を促す伝統菓子「バーバラドラジェ」(百崎製菓  045-715-0233)、鉄分や食物繊維が豊富な「バーバラプルーンパイ」(ロワール  0423-65-5231)、抗酸化力抜群の「よもぎ茶」(越後薬草
0120-44-3050)、食外や薬害を予防する「大棗梅肉」(東洋産業  0120-22-2057)
高祖父や高祖母、さらに彼らが仕えた松平定敬、エリザベート皇妃らの写真も掲載されている「バーバラ寺岡のビジュアル遺伝史」。自分の先祖に対する誇りと強い愛情が感じられる

バーバラ寺岡 Barbara Teraoka

1945年、ハンガリー生まれ。日本人外交官の父とハンガリー人の母をもつ。世界各地を移り住み、15歳で日本へ。21歳のとき、NHK「きょうの料理」でプロの料理研究家としてデビュー。現在はエッセイスト、風土&フードディレクター、美容・健康アドバイザー、生活発明家、服飾デザイナー、画家など、幅広く活躍。著書は『遺伝史立国にっぽん』(岳陽舎)他51冊ある。

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