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トップページ >  > コラム【特集】 > 味噌作りを堪能する

日本の味、家庭の味 味噌作りを堪能する 日本人の長寿を支えてきた毎朝の味噌汁。豊穣の恵みを閉じ込めた渋味、芳醇な香り。昔から味噌は家庭の手作りの味とされてきた。基本の作り方を学んで、我が家だけの味を楽しみたい

古の時代から愛された日本人の活力源

日本で味噌作りが始まったのは、はるか昔の飛鳥時代といわれる。室町時代以降になると自家製造も始まり、戦国の世には武将達が栄養源として味噌の製造を奨励、裕福な庶民にも徐々に普及していったという。江戸時代には工業生産も行なわれ、日本全国でさまざまな特色をもつ味噌が生産されるようになっていった。

近年では、大豆の栄養が注目される中、大豆発酵食品である味噌も改めて脚光を浴びている。味噌は、大豆にこうじと塩を加えて発酵させたもので、主な栄養分は、タンパク質、炭水化物、灰分、ミネラル、ビタミンなど。大豆は良質なタンパク源ではあるが、そのままでは消化吸収されにくいのが難点。その点味噌は、熟成のプロセスの中でタンパク質が酵素分解されて吸収しやすい形に変化しており、大豆そのものよりも優れた栄養源といえる。大豆に含まれるサポニンやレシチンには、コレステロールの抑制や動脈硬化の予防という効果があるが、これらの成分を効率良く摂れるのが味噌なのだ。

また、大豆の有効成分に加え、発酵によってプラスされたパワーは、現代病の予防にも有効に働く。たとえば、味噌に含まれる不飽和脂肪酸やイソフラボン、酵母、乳酸菌には、発がんと極めて密接な関係をもつ変異原性物質を抑制する働きがある。味噌が熟成し、褐色に変化していく過程でできる「メラノイジン」という旨み成分には抗酸化作用があり、細胞の老化防止効果も。気になる塩分にしても、味噌汁一椀に含まれる塩の量は、わずか1.4〜1.6グラム。味噌汁にして緑黄色野菜や海藻類といっしょに摂ることを考えると、少量の塩分で食品をたくさん食べられる優秀な調味料ともいえる。

味噌の個性を活かせば味噌汁は格段に旨くなる

味噌は、材料に使うこうじの種類によって大きく3種類に分けられる。米こうじと大豆と塩で造られるのが「米味噌」、麦こうじを使うのが「麦味噌」。「豆味噌」は、大豆をこうじにしたもの(豆こうじ)をもとに大豆と塩で造っていく。赤・白・淡色などの色の差や、甘い・辛いなど味の違いは、原料やこうじ歩合、熟成の度合いによって変わってくる。

美味しい味噌汁を作るには、赤と白など、違う種類の味噌を2種類以上ブレンドするのがコツ。味に深みが増し、風味がいっそうよくなるはずだ。塩分を控えたいなら、だしをしっかりとること。味噌は香りが身上、煮え花の芳香を大切に仕上げたい。旨い味噌汁を飲んで、豊かな気分で一日をスタートさせたいものだ。

米味噌(赤)

赤系辛口米味噌の代表格がこの仙台味噌。伊達正宗が、軍の兵糧用に作らせた「御塩噌蔵」が発祥で、今もその伝統を受け継いでいる。大豆の浸水時間を長くし、長期間熟成させることで赤の色が強くなる

米味噌(白)

米味噌の中でも特にこうじ歩合が高く、甘みを強めているのがこの関西白味噌。西京味噌とも呼ばれ、上品な味わいが特徴。色づきをおさえるため、大豆は脱皮したものを使い、蒸さずに煮て短期間で熟成させる

麦味噌

麦味噌は主に中国・四国・九州地方で生産されている。九州の麦味噌は比較的こうじ歩合が高く、甘口で、麦独特の豊かな芳香が特徴。農家の自家用として作られたので、別名「田舎味噌」とも呼ばれる

豆味噌

大豆のみを原料に、豆をこうじにしたものと塩を加えて作る。三州味噌、三河味噌、八丁味噌など様々な呼称があるが、いずれも濃厚な旨味と渋みをもつ個性的な味噌。赤だしや味噌煮込みうどんには欠かせない

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