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トップページ > 美容・健康 > コラム【和のエクササイズ】 > 「能」の所作で深層筋を鍛える 第3回 すり足

「能」の所作で深層筋を鍛える
第3回 すり足

安田登

安田 登
下掛宝生流能楽師

国内外の多くの舞台を務めるほか、小学校などの特別授業など、能のワークショップを積極的に行い、カルチャーセンターの講師も務める。アメリカのボディワーク「ロルフィング」のロルファーでもある。「疲れない体をつくる「和」の身体作法」(祥伝社)、「ワキから見る能世界」(日本放送出版協会)など著書多数。

美しいすり足が深層筋を鍛える

剣道や柔道をはじめ、茶道や日本舞踊に至るまで、和の動作の基本といえるのが、"すり足"です。すり足は大腰筋(だいようきん)だけでなく下半身の芯"コア"である内転筋(ないてんきん)を活性化させる働きがあり、すり足を繰り返すことが下半身にかかわるあらゆる運動につながります。

年齢とともに足腰の衰えを感じ、"鍛えなければ"という気持ちになりがちですが、体の表層の筋肉はいくら鍛えても衰えていくものです。
むしろ発想を切り替え、表層筋よりも深層筋を活性化させることで"動ける体"をつくり上げることが大切。そのための格好のエクササイズがすり足であり、美しいすり足ができれば大腰筋も自然に活性化します。



すり足 大腰筋を活性化させて足腰の衰えをカバーする

能の所作


足をそろえ、ひざの裏を少し緩めて立ちます。体の水平線・垂直線を意識し、スカイフック感覚。
頭上にフックがあり、天から吊るされているイメージで。

これから歩き始めるのに備え、足首を支点に、やや前傾気味に。

 

右足にやや重心をかけ、足の指でしっかり床をつかみます。

 

左足を、床をするようにゆっくりと前へ出します。歩幅は小さくて構いません。

出した足"左足"のつま先を上げます。くるぶしを支点にするイメージです。

 

出した足"右足"のつま先をゆっくりと下ろします。

 

下ろした左足のつま先で床をつかみ、次に床をするように右足を前へ出します。すり足がうまくできないときは、股(また)の間にタオルを挟んで練習します。

深層筋エクササイズ


*すり足を行う前に、次の三つのステップを行いましょう。


ステップ1 大腰筋の動きをつかむ すり足は股関節を曲げて行う動作。このとき、股関節を曲げる筋肉が大腰筋です。体の奥にあるためイメージしづらい大腰筋ですが、股関節をイラストのように手で挟んで曲げ、イメージします。反対側も行いましょう。

ここがポイント

●骨盤を水平に保ちます。
●脚ブラエクササイズを行うときは、必ず骨盤が床面と水平になるよう調整します。


ステップ2 内転筋の動きをつかむ    
上半身をまっすぐに保ったまますり足を行うには、内転筋を中心にした体の芯を確立させる必要があります。

腿の内側にある内転筋を意識して立て立す。

内転筋を意識しながら、足を開きます。

足を外から内に向け、ゆっくりと動かします。反対側も行いましょう。


ステップ3 脚ブラエクササイズ
三つのステップを行ってから、上の能の所作に従って「すり足」の練習をします。姿勢は前傾でなく、真っすぐに立って行います。

踏み台(電話帳でもよい)の上に片脚で乗ります。壁などに片手をついて、体を支えます。

股関節の付け根(大転子)を支点に、脚をゆっくりと前後に振ります。無理に大く振る必要はありません。

何度も振るうちに、脚が腰や背中から出ているように感じます。反対側の脚も必ず行うようにします。

『暮しと健康』2007年6月号より転載
暮らしと健康200709

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保険同人社
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