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安田 登 国内外の多くの舞台を務めるほか、小学校などの特別授業など、能のワークショップを積極的に行い、カルチャーセンターの講師も務める。アメリカのボディワーク「ロルフィング」のロルファーでもある。「疲れない体をつくる「和」の身体作法」(祥伝社)、「ワキから見る能世界」(日本放送出版協会)など著書多数。 |
長時間パソコンやデスクに向かうことの多い現代人は、人類史上かつてないほど肩や背中の筋肉を酷使しています。その結果、肩や背中のこりを訴える人は増える一方です。
人の背中には肩甲骨と背骨をつなぐ菱形筋(りょうけいきん)や、背中全体を覆う僧帽筋(そうぼうきん)があり、これらの筋肉が緊張することで、つらいこりが生まれます。また、前側には胸を覆う大胸筋(だいきょうきん)や腕の動きをつかさどる前鋸筋(ぜんきょきん)があり、正しい姿勢を保つのに重要な役割を果たしています。
能のサシ込・開キの型は、背中と胸の筋肉をバランスよく使い、肩や背中のこりをほぐす効果があります。
また、脚の動きと連動して行うため、大腰筋(だいようきん)までつながるマッスルチェーン(下記参照)を活性化させ、全身の深層筋を鍛えることができます。開キの型は正しい姿勢で胸を開くので、深い呼吸伴い、とても心地のよいものです。
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サシ込の最後の型から動きがスタートします。 |
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左足からすり足で一歩前に踏み出します。 |
脚の動きと連動して、前鋸筋を意識しながら右腕を前にゆっくりと上げていきます。 |
4歩目の右足を出し、肩の高さで右腕を止めます。このとき、顔が前に行き過ぎないように。 |
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サシ込の最後の型から動きがスタートします。 |
左足を引きながら、軽く両腕を広げます。 |
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右足を引きながら、さらに腕を広げます。 |
左足を引いて両足をそろ え、腕を収めます。 |
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肩甲骨は僧帽筋によって背骨に引き付けられ、前鋸筋によって背骨から引き出されます。
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「サシ込」する手とは反対側の手で前鋸筋に触れます。 |
前鋸筋を前に引っ張りながら、腕をゆっくりと上げます。 |
肩甲骨は腕と反対に後ろへ押し出します。パリントニシティ(二方向性)を意識することで、腕が普段より伸びるように感じます。 |
長時間パソコンなどに向かっていると、姿勢が悪くなりがちです。
胸骨を上げると自然に姿勢がよくなり、正しい開キの姿勢に近づきます。
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補助する人に胸骨を軽く押さえてもらいます。 |
天井に向けて胸骨を押し上げるように意識します。 |
背中の筋肉だけでなく、前側の筋肉の緊張をほぐすと、肩や背中のこりの解消につながります。
女性は胸に脂肪があるので、胸骨や鎖骨の付着部を中心に緩めるといいでしょう。
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胸式呼吸をしながら胸骨の付け根に触れ、肋骨の間に指を入れます。 |
肋骨に沿って、ゆっくりと外側へと押し出します。 |
大胸筋の端までほぐします。 |
イラスト/向井勝昭
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